逆流性食道炎と胃食道逆流症

公開日: : トリビア, 人間ドック

人間ドックのトリビア。

 

知人の人間ドックで、「逆流性食道炎」という所見がついていた。

別の知人は、「胃食道逆流症」という所見がついていた。

 

どちらも胃酸が逆流することでおこる炎症かなにからしいとのこと。

似た名前なので、同じではないのかと思い調べてみた。

 

結論から いうと、ほぼ同じということだ。

昔の胃カメラの所見で「逆流性食道炎」が用いられていた。

胸焼けや咽喉の不快感を伴う症状で、逆流した胃内容物で食道に炎症や潰瘍があることから、この所見が使われてきた。

しかし、同じく胃の内容物の逆流で胸焼けや咽喉の不快感があっても、炎症や潰瘍がない場合もあることがわかった。

そのような場合、「非びらん性胃食道逆流症」という所見が使われるようになった。

 

ただ、両者を一緒くたにして「胃食道逆流症」という所見をつける医者もいるらしい。

両者の違いを知らないのか、胃内容物の逆流が疑われるが確証がないような場合に、責任回避で曖昧な所見を付けているのかはわからない。

 

この症状の原因としては、食べすぎのためや、老化により逆流を防ぐ弁の働きが弱くなったことが挙げられる。

 

それとは別に、食事をしたあとすぐに横になると、大量の胃酸を含んだ胃液が食道に逆流しやすくなるということがある。

食事をしても2時間ほどは、寝転んで横にならないことが重要だ。

うつ伏せ寝は、最も危険らしい。

 

夜型人間の場合は、間食や夜食を就寝間際にとることが多い。

食べてすぐ寝てしまうことで、胃酸が逆流してしまい食道炎になる確率が高くなってしまう。

 

「食べてすぐ寝ると牛になる」とはいうが、美容にもよろしくないし、肥満の原因にもなるし、食べてすぐ横になるのはやめたほうが良い。

 

 

 

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