ZTT・TTTでなにがわかるーーー肝機能障害の検査項目

公開日: : 人間ドック, 肝機能障害

肝機能の血液検査で、ZTTとTTT(チモール)は人間ドックに含まれていることが多い。

 

血液の成分の一つである血清には、常に一定量のたんぱくが含まれている。

血清たんぱくの大半は肝臓で作られているので、この数値が異常値だと肝機能に障害があることを示している。

その血清たんぱくの変化を調べる方法の一つが、「膠質反応検査」だ。

 

膠質反応をみる方法は、TTT(チモール混濁試験)とZTT(硫酸亜鉛試験)という二つの方法がよく行なわれている。

TTT値異常で肝疾患あるいは多発性骨髄腫のような疾患の可能性が、ZTT値異常で骨髄腫などの可能性がある。

TTTだけが高値の場合は急性肝炎、TTTとZTTがともに高値の場合は慢性肝炎の可能性がある。

 

ただし、膠質反応の検査だけで診断は確定できないため、やはり他の肝機能検査の値やコレステロール値を検査して、総合判断を行う。

 

ZTT・TTTが異常値の場合の病気としては、急性肝炎や膠原病、脂肪肝、骨髄腫、ネフローゼ症候群などが考えられる。

 

ad

関連記事

no image

再びγ-GTPの治療で通院。肝臓専門医は役に立つか?

会社の人事からγ-GTPの治療で通院するように言われた。 今回選んだ病院の肝臓専門医は、前回診

記事を読む

no image

コレステロール値の見方——LDL/HDL/TG(中性脂肪)

LDLコレステロール、HDLコレステロール、TG(中性脂肪)は正常か異常かを判断する基準が少しややこ

記事を読む

no image

ダイエット開始から1年9カ月

ダイエット開始から1年と9カ月。   毎日30分のウォーキングと食事制限を続け

記事を読む

no image

再びダイエット、4ヶ月後再検査

「肝臓専門医」に通院し、再びダイエットすることになった。   「昼休みウォーキ

記事を読む

no image

HBs抗原・HBs抗体・HCV抗体と肝炎

肝機能障害と人間ドックに関するトリビアをひとつ。 肝臓の病気で、一般によく知られているのが、B

記事を読む

no image

ピロリ菌と除菌について

人間ドックについてのトリビアです。 最近、オプション検査でピロリ菌の検査を望む健保が多くなった

記事を読む

no image

また5カ月後の再検査ーーー完全にメタボ患者扱いされている

「肝臓専門医」に2度目の再検査に行った。 4ヶ月後と言われていたが、少し遅れて5ヶ月後の検査と

記事を読む

no image

血液検査の採血に注意しよう

人間ドックや健康診断で、一度採血したのに、もう一度採血を頼まれたことがある人がいるはずだ。 &

記事を読む

no image

コリンエステラーゼ(CHE)で何がわかる?---肝機能障害の検査項目

肝機能に関する検査項目でコリンエステラーゼ(CHE)がある。 この検査項目単独で、何かの病気・

記事を読む

no image

肝機能障害に脂肪肝が追加された

近所の「外科」の個人病院で、肝機能障害と診断された。   「毎日お酒を飲むのを

記事を読む

ad

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

ad

no image
1年経過後の再検査----「体質」のせい!?

「肝臓専門医」に3度目の再検査に行った。 いわれた時期よりも遅く

no image
コレステロール値の見方——LDL/HDL/TG(中性脂肪)

LDLコレステロール、HDLコレステロール、TG(中性脂肪)は正常か異

no image
医者の転職についてのお話—-(あくまで伝聞です)

日本は医療拠点の集約が進んでいないため、病院の数が無用に多く、患者の数

no image
また5カ月後の再検査ーーー完全にメタボ患者扱いされている

「肝臓専門医」に2度目の再検査に行った。 4ヶ月後と言われていた

no image
再びダイエット、4ヶ月後再検査

「肝臓専門医」に通院し、再びダイエットすることになった。 &nb

→もっと見る

PAGE TOP ↑