eGFRで腎機能低下を知る
最近、テレビの健康・医療番組で慢性腎臓病(CKD)について特集されることが多い。
その指標として、eGFR(推算糸球体濾過量)という項目が使われる。
eGFRの値が、60以下ならば医療機関を受診して、治療を開始する必要がある。
腎機能は肝機能ほどポピュラー(?)ではないが、人間が生きていく上で必須の臓器だ。
腎機能が破壊されると、食事制限はもちろん、ほとんど毎日病院に通って透析をすることになる。
生活習慣病になっているにもかかわらず改善に無頓着な人が多いが、そういう人は遅かれ早かれ透析のお世話になる。
腎臓は一度悪化すると、機能が回復することがない。また、腎機能低下は糖尿病や高血圧なども併発することが多く、こうなると悪循環で一気に透析が必要な状態になってしまう。
ベテランの医師や看護師は数値を見ただけで先がわかるらしい。
「5年後には透析だね。医療費の無駄だ」とか聞こえないところで言っている。
透析はかなりつらい処置で、血液を装置に取り出して老廃物を除去した後、また体内に戻す。
4時間くらいかかるらしい。
体力がない老人は途中で脱糞したり、容体が急変して心臓発作を起こすこともある。
eGFRは、腎機能の状態を数値で表すことができる。
クレアチニンの値と性別・年齢を、計算式にあてはめて算出する。
計算式は積分の知識が必要なので、自動計算してくれるホームページで確認するとよい。
人間ドックでも、最近なにげなく項目に追加されていることが多いと思うので、自分の腎機能の状態を確認するとよい。
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