意外と有用な便潜血による大腸がん検査

公開日: : 最終更新日:2014/07/16 がん保険, トリビア, 人間ドック

今回も人間ドックの検査に関する「トリビア」をひとつ。

 

ほとんどの人間ドックの検査項目に大腸がん検査、いわゆる検便検査が入っている。

検便なんて大したことがないと思われて、当日忘れてしまったり、採便をしない人もいる。

 

実は、便潜血を調べる大腸がん検査はかなり精度の高い検査で、実質数百円程度の経費で、大腸がんを含めた下部消火器系の疾患を発見できる。

一次スクリーニング(リスクグループの抽出)の検査としては、安価で有用な検査なのである。

 

単に便に血液が混じっているかどうかを検出するのだが、現在ほとんどが2回法を実施している。

時間を分けて2回採取し、2本とも便潜血陽性であれば、かなりの確率で何かしらの疾患が見つかる。

ただし、検体提出日の3~4日以内の採取でないと、精確な結果はできない。(1週間以上前のものは検査できない)

 

もちろん、「痔」がある人は常に出血しているので、必ず陽性反応がでる。

それを単なる「痔」による出血だと自分で決め付け、二次精密検査を受けようとしない人が多い。

 

出血の原因が「痔」によるものだけでなく、大腸潰瘍や大腸がんの可能性はやはり否定できない。

それは、早期発見を遅らせることになりかねない。

やはり無駄と思っていても、1度は全大腸内視鏡検査を実施して、はっきりさせたほうが安心だ。

 

「痔」による出血という結果が出ても、無駄ではない。

大腸がんは進行が遅く、5年間隔で実施しても早期発見は可能なので、数年間は便検査の結果を見てみないふりもできる。

 

それよりも「痔」を治しておいたほうが、大腸がん検査で無用に陽性反応がでないので、より安心である。(笑)

 

ad

関連記事

no image

胸部CT検査と放射線と喫煙と

私の肝機能障害とダイエットには関係ないが、私が人間ドックについて調べた結果、「へぇー」と思った知識を

記事を読む

no image

人間ドックの結果を活用する気がない人

人間ドックを毎年受けていて、異常値の項目がたくさんあるのに治療しない人が多いらしい。 予防医学

記事を読む

no image

大腸ポリープが癌に変化することがある

知り合いの弟さんが、癌で手術をしたという。 話をしてくれた知り合いも、さっき聞いたばかりで、秘

記事を読む

no image

医者の転職についてのお話—-(あくまで伝聞です)

日本は医療拠点の集約が進んでいないため、病院の数が無用に多く、患者の数に対してとは別に、”病院の数”

記事を読む

no image

ダイエット開始から3ヶ月

加糖された缶コーヒーからブラックコーヒーに変え、昼休みの散歩を始めて3ヶ月がたったころ。 体重

記事を読む

no image

総ビリルビンでなにがわかるーーー肝機能検査の検査項目

総ビリルビンは、ほぼすべての人間ドックの血液検査項目に含まれている。   古く

記事を読む

no image

血液検査の採血に注意しよう

人間ドックや健康診断で、一度採血したのに、もう一度採血を頼まれたことがある人がいるはずだ。 &

記事を読む

no image

無駄な医療

日経新聞の書評で、挑戦的なタイトルの本を紹介していた。 「絶対に受けたくない無駄な医療」 日経

記事を読む

no image

健康な胃腸にもポリープはできる??

この記事の内容は、看護師をしている知人からのまた聞きなので、本当かどうかの確証はないことをはじめに断

記事を読む

no image

ALPで何がわかる?---肝機能障害の検査項目

ほとんどの人間ドックの検査項目に含まれている血液の検査項目で、ALP(アルカリホスタファーゼ)がある

記事を読む

ad

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

ad

no image
1年経過後の再検査----「体質」のせい!?

「肝臓専門医」に3度目の再検査に行った。 いわれた時期よりも遅く

no image
コレステロール値の見方——LDL/HDL/TG(中性脂肪)

LDLコレステロール、HDLコレステロール、TG(中性脂肪)は正常か異

no image
医者の転職についてのお話—-(あくまで伝聞です)

日本は医療拠点の集約が進んでいないため、病院の数が無用に多く、患者の数

no image
また5カ月後の再検査ーーー完全にメタボ患者扱いされている

「肝臓専門医」に2度目の再検査に行った。 4ヶ月後と言われていた

no image
再びダイエット、4ヶ月後再検査

「肝臓専門医」に通院し、再びダイエットすることになった。 &nb

→もっと見る

PAGE TOP ↑