ALT(GPT)・AST(GOT)・γ-GT(γ-GTP) 肝機能のマーカー(指標)

公開日: : 最終更新日:2014/07/16 γ-GTP, トリビア, 人間ドック, 肝機能障害

私が長きに渡る面倒に巻き込まれた、肝機能の血液検査について、いろいろ調べてみた。

 

私のようなメタボ系の肝機能の状態を判定する生化学検査マーカーとしては、ALT・AST・γ-GTがある。

このような検査名をきいても、私と同じ検査で異常を指摘された人にとって、難しい専門用語や呼称が多くて、よくわからないというのが正直なところだろう。

 

ALT・AST・γ-GTは、以前は名称が違っていた。

少し前までは、ALTはGPT、ASTはGOT、γ-GTはγ-GPTなどの名称で呼ばれていた。

改名の理由は不明だが、学会の都合か、外国に国際標準を押し付けられて、仕方なく改称したのだろう。

現在もよくGOT・GPT・γ-GTPという呼び方で使用されているので、このブログでも読んだ人が理解しやすい旧名称で使用している。

 

GOTは、肝細胞・心筋・赤血球の中に含まれる酵素である。

肝臓に異常があるときだけでなく、心筋梗塞や赤血球の破壊(溶血)などでも異常値を示す。

 

GPTは、肝細胞の中だけに含まれる酵素で、GOTとGTPが同時に上昇した場合、肝機能障害、肝疾患がまず疑われる。

 

γ-GTPは、アルコールや薬物で肝細胞が破壊されたときに排出される。

この数値が高いこと自体は、何も問題ない。

アルコール摂取過多の指標として使われるため、この数値が高いと間違いなく節酒と休肝日を作るよう言われる。

ほかには、胆管ががん細胞によって塞がれた場合にも排出される。(私はこのケースではないかと不安だ)

 

その他の検査で、人間ドックでは肝炎やら胆道やらを判定するマニアックな肝機能検査があるが、肝臓の専門医でなければ、(専門外でよく知らないので)参考値程度にしか参照されない。

 

私は、このγ-GTPが単独で異常値だっただめ、「外科医」に飲酒による脂肪肝だと決め付けられてしまった。

肝機能が異常値だからといって、それが病気だというわけではない。

異常値を示す原因を究明し、改善すれば治る。(ただし、長年放置すれば肝硬変や肝臓がんになってしまう)

 

γ-GTPが単独で異常値で、アルコールが原因でなかった場合、その原因究明は困難を極めるそうだ。

飲酒の代わりとして、サプリメントの大量摂取も原因として考えられるが、私の場合、そういったものが大嫌いなので、摂取したことがない。

現在にいたるまで、原因がわからない状態が続いている。(「外科医」は確定診断を決めてしまったが)

 

最悪は、肝臓か胆道のどこかに小さな初期のがん細胞が潜んでいる可能性もある。

がんの可能性を明確にするには、造影CTとか肝生検などの大仰な検査をしなければならない。

そのためには、医者がガンの可能性があると判断して、検査をオーダーしてくれないと実施できない。

 

今のところ、メタボによる脂肪肝が原因だと決め付けられているので、まずはダイエットしてメタボが原因でないことを事実として示さなければならない。

それまでにがん細胞が成長してしまったら助からないのだから、命がけのダイエットだ。

 

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